援助の仕方について考える@倉庫

ナイロビにある食糧援助物資の倉庫を視察した時のある出来事。。。


国内でも一二を争う大きさの規模の倉庫で、同僚が案内してくれた。

当然と言えば当然だが、メディアでよく目にする大量の援助物資がそこにはあった。

一通り見学し、倉庫のオフィスに戻ると、別の同僚が遅れて来ていた。

その同僚は僕の顔を見ると直ぐに、困っていることがあると言い、もう一度倉庫に案内された。

物資に書かれている中国語を訳して欲しいとのこと。

他国からの物資は英語を併記されているので、理解できるのだが、中国からの物資のみ中国語で書かれているそうだ。

年月日は数字なので分かるのだが、問題は賞味期限がいつなのかという話。

漢字の意味は理解できるので、簡単な話しだと、

意気揚々と倉庫に行ったのだが、物資を目の前にして愕然とした。

なんと、

賞味期限が書かれていない。

それも、中国からの物資のみ。

まさか!?

既に食べれないモノを送っているから書けないのか?

最悪のパターンが一瞬横切った。

何はともあれ、管理の面で、賞味期限が分からない(保管可能な期間が分からない)ことの弊害は大きい。

例えば、ライスを例にとろう。

中国米は他国からの米よりも水分を多く含む。

乾燥している方が保管期間は長いので、もちろん中国米は持ちが悪い。

賞味期限が分からないので、他の国からの米と同じレベルで扱うと腐らせてしまう。

いざという時、輸送できない。すなわち、飢餓に苦しむ人々に届かない。

などなど、、、


中国政府が絡む話なので、先の最悪のパターンも考えてしまう。

一方、外交レベルでは、ある意味、食糧を送ったというパフォーマンスのみが重要だったりする。

ひょっとしてここは立ち入ってはいけない領域なのかもしれない。

あくまで想像ベースでしかないが。。。


ただ、

真相はどうであれ、援助の仕方が余りにも雑である。

極めて不親切で怒りすら覚える。

援助の仕方について考えさせられます。